返品とキャンセルを、先に書いておく

ネットショップを開くとき、返品やキャンセルの決まりを後回しにしていませんか。
商品を並べて、写真を撮って、送料を決めて、そこまでで力を使い切ってしまう。
返品の話は、実際に起きてから考えればいい気がしてしまいます。

ただ、起きてから考えると、相手と自分の言い分がぶつかります。
先に書いておけば、そもそも揉めません。

先に書いておくと、問い合わせが減る

返品の決まりが書かれていないと、買う人は確認したくなります。
「返品できますか」という問い合わせが来て、それに答える時間が毎回かかります。

もっと多いのは、確認せずに買うのをやめてしまう形です。
書いていないところで迷った人は、たいてい戻ってきません。
書いておくことは、買う人を守る以上に、自分の時間を守ります。

ダウンロード商品と、形のある商品で書き方が変わる

ダウンロード商品

データは、渡したあとに返してもらうことができません。
そのため、返品や返金を受けない形にするのが一般的です。
ただし、受けないと決めたなら、買う前に見える場所へ書いておく必要があります。
買ったあとに知らされるのでは、書いていないのと同じです。

あわせて、次の2つを書いておきます。

  • ファイルが開けない、中身が壊れているなどの不具合があったときは、どう対応するか
  • どの形式のファイルで、何を見るために何が必要か(PDFを開ける端末、印刷が必要かどうかなど)

「開けなかった」という連絡の多くは、不具合ではなく環境の違いです。
必要なものを先に書いておくと、この種の連絡がほとんどなくなります。

形のある商品

こちらは、返品を受ける場合の条件を具体的に書きます。

  • いつまでに連絡してもらうか(商品が届いた日を含めて何日以内か)
  • 返送の送料を、どちらが負担するか
  • 開封したものは受けるのか、受けないのか
  • どこへ、どうやって連絡してもらうか

「未開封のみ」「到着後7日以内」のように、数字と条件で書きます。
「原則として」「基本的には」という言い方は、判断が必要になったときに役に立ちません。

特定商取引法に基づく表記との関係

ネットで商品を売る場合、特定商取引法に基づく表記を出すことが決められています。
BASEやSTORESのようなサービスには、この入力欄が用意されています。
返品の決まりも、ここに書く項目のひとつです。

知っておきたいのは、通信販売にはクーリング・オフの制度がないことです。
店頭や訪問販売とは扱いが違います。
そのかわり、返品についての決まり(返品特約)を表示していない場合は、商品を受け取った日から数えて8日以内であれば、買った人が送料を負担して返品できる、という扱いになります。

つまり、書かないという選択をすると、法律で決められた形が自動的に適用されます。
自分で決めたいなら、書くしかありません。

細かい条件は扱う商品によって変わります。
迷うところがあれば、消費者庁のページを確認するか、詳しい方に相談してください。

キャンセルは、発送の前と後で分けて書く

返品とキャンセルは、まとめて書かれがちですが、別のものです。
キャンセルは商品を渡す前の話です。

  • 発送の前なら、いつまで受け付けるか
  • 発送のあとは、返品の決まりに沿うこと
  • 名入れや注文を受けてから作るものは、いつからキャンセルできなくなるか

注文を受けてから作る商品は、ここをはっきりさせておかないと負担が大きくなります。
作りはじめた時点で受け付けない、と決めておくのが分かりやすい形です。

書いておく項目をまとめると

  1. 返品を受けるのか、受けないのか
  2. 受ける場合の期限(何日以内か)
  3. 返送の送料は、どちらが持つか
  4. 不良品や、データが開けない場合の対応
  5. キャンセルを受け付ける期限
  6. 連絡先と、受け付けている時間

この6つが書いてあれば、たいていの場面で足ります。
長い文章にする必要はありません。
短くても、決まっていることが書いてあるほうが伝わります。

送料の決め方で迷っている場合は、送料をいくらにするか、決められないときもあわせてどうぞ。

最後に

返品の決まりを書く作業は、楽しいものではありません。
それでも、一度書けばずっと使えます。
商品が増えても、同じ文章を使い回せます。

今日のうちに、上の6項目を埋めてみてください。
30分あれば終わります。

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