金額が決まって、あとは書類を送るだけ。
そこで画面の前で考えることになります。
何を書けばいいのか、消費税はどう書くのか、番号はどうするのか。
項目が抜けていると、相手の経理から差し戻されることがあります。
一度作ってしまえば、次からは日付と金額を変えるだけになります。
2つの書類の役目
見積書は、受ける前に出すものです。
いくらで、何をするのかを、文字にして残すためのものです。
請求書は、終わったあとに出すものです。
いくら払ってもらうのか、いつまでに、どこへ払うのかを伝えます。
見積書を省いて口約束で進めると、あとで食い違います。
受ける前に決めておくことは仕事を引き受ける前に、決めておくことに書いています。
見積書に入れる項目
見積書を作る際に、必要な項目を8つ出してみました。
業種によって多少文言を変えるものもありますが参考になると思います。
- 宛名(相手の屋号や会社名)
- こちらの屋号、氏名、連絡先
- 作成した日
- 見積書の番号
- 作業の内容(1行ずつ分けて書く)
- 金額と、合計
- この見積りの有効期限
- 含まないもの
5つ目を1行にまとめないほうがよいと思います。
「ホームページ制作一式」とだけ書くと、どこまで含まれているのかが相手にも自分にも分からなくなります。
7つ目は忘れやすいところです。
「発行から1か月」と書いておけば、半年後に同じ金額で頼まれても断りやすくなります。
8つ目は、書いておくと頼まれたときに答えやすくなります。
写真の撮影、原稿を書くこと、公開後の更新。
別料金になるものを並べておきます。
請求書に入れる項目
請求書を作る際に、必要な項目を9つだしてみました。
- 宛名
- こちらの屋号、氏名、連絡先
- 請求した日
- 請求書の番号
- 内容と金額(見積書と同じ並びにする)
- 合計金額
- 支払いの期限
- 振込先(銀行名、支店名、預金の種別、口座番号、口座名義)
- 振込手数料をどちらが持つか
5つ目を見積書と同じ順番にしておくと、相手が見比べやすくなります。
途中で追加になった作業は、下に足して「追加分」と書いておきます。
8つ目は、ゆうちょ銀行のように他行からの振込で書き方が変わる場合があります。
店名と店番を入れる欄を分けておくと、相手が迷いません。
番号の付け方
書類の番号は、自分で決めてかまいません。
日付を入れる形にしておくと、あとで探しやすくなります。
たとえば「20261016-01」のように、作成日と連番を並べる形です。
見積書と請求書で同じ番号を使っておくと、どの仕事の請求なのかがすぐ分かります。
消費税の書き方
ここは、自分の立場によって変わってきます。
いわゆるインボイス(適格請求書)には、国税庁が記載事項を決めています。
そして、これを出せるのは登録を受けた事業者だけです。
適格請求書等は税務署長の登録を受けた適格請求書発行事業者のみが交付することができるものです。
国税庁 No.6625 適格請求書等の記載事項
適格請求書に必要な記載事項は、相手から受け取る請求書・納品書等の場合、次のとおりとされています。
- 書類の作成者の氏名または名称、および登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
- 税率ごとに区分して合計した税込対価(または税抜対価)の額と適用税率
- 税率ごとに区分した消費税額等
- 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
登録をしていない場合は、この適格請求書を出すことができません。
登録番号がないので、1つ目の欄に書くものがないということです。
その場合でも請求書そのものは出せます。
登録番号の欄を作らず、金額の書き方(税込で書くのか、消費税を分けて書くのか)を相手に確認しておくと、やり取りが1回で済みます。
記載事項そのものは国税庁のページに書かれています。
この記事の最後に、確認したページをまとめています。
登録するかどうかの判断は、取引先との関係や売上によって変わるので、税務署か税理士に相談するのが確実だと思います。
支払いの期限と手数料
期限は日付で書きます。
「今月末」ではなく「2026年11月30日」のように書くと、食い違いません。
振込手数料は、どちらが持つかを1行入れておきます。
書いていないと、振り込まれた金額が数百円足りないまま、聞きにくくなります。
相手の会社に支払いの締め日がある場合もあります。
「月末締め、翌月末払い」のような決まりなので、最初の仕事のときに聞いておくと予定が立てやすくなります。
出したあとの保存
送った請求書は、控えを残しておきます。
白色申告の場合、請求書や領収書などの書類は5年、収入金額や必要経費を記載した帳簿は7年の保存とされています。
こちらも国税庁のページで確認できるので、最後にまとめています。
PDFで送ったものは、送信したメールごと残しておくと探しやすくなります。
記録のつけ方はお金の記録を、いつから、どうつけるかに書いています。
作り方は1回だけ
毎回ゼロから作らなくてかまいません。
表計算ソフトで1枚作って、金額と日付の欄だけ空けておきます。
PDFにして送る形にしておけば、相手の画面でも崩れません。
無料のひな形を使う方法もありますが、自分で1枚作っておくほうが、項目を足したいときに早いと思います。
最後に
書類は、相手のために作るもののように見えて、自分を守るものでもあります。
何をいくらで引き受けたのかが残っていれば、あとで言い分が分かれません。
まず、見積書を1枚作ってみてください。
項目を並べたところまでできれば、請求書はそれを写して作れます。
参考資料
この記事を書くときに確認したページです。
制度や取り扱いは変わることがあるので、実際に書類を作るときは各ページで確認してください。
- 国税庁 No.6625 適格請求書等の記載事項(記載事項と、交付できる事業者について)
- 国税庁 インボイス制度について(制度の全体と、登録の手続き)
- 国税庁 No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度(帳簿と書類の保存期間)


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