仕事を引き受ける前に、決めておくこと

仕事の話がまとまりかけているとき、細かいことを聞きにくくなります。
せっかく頼んでくれているのに、条件の話を持ち出すと水を差す気がする。

ただ、あとで揉めるのは、たいてい受ける前に決めていなかったところです。
仕事を頼む側の後の気まずさは、その仕事を受ける前にしっかりと確認しておくほうがなくなります。
ここは事業者としての信頼や誠実さが問われるところでもあると思います。

納期

「いつまでに」を決めるとき、2つに分けておきます。

こちらが作業する期間と、相手の返事を待つ期間です。

写真や原稿がそろわないまま日が過ぎることは、よくあります。
そのとき「遅れている」のがどちら側なのかが分からなくなります。

「素材をいただいてから3週間」と書いておくと、ここがはっきりします。
渡す日が決まっていないものを、自分の納期に含めないようにします。

修正の回数

決めていないと、何度でも続きます。
相手に悪気はありません。終わりが書いていないだけです。

「2回まで」のように数で決めます。
そのうえで、何を1回と数えるのかを添えておきます。

まとめて伝えてもらったものを1回とする。
思いついた順に1つずつ来るものは、そのたびに1回と数えることになる。
こう書いておくと、相手もまとめて考えてくれます。

回数を超えたあとをどうするかも、先に決めます。
そこから有料にするのか、追加で見積もるのか。
決めていないと、言い出せないまま続きます。

支払いのタイミング

全額を納品後にすると、作っている間ずっと持ち出しになります。
相手が払わなかった場合、作ったものがまるごと残ります。

金額が大きいものは、着手のときと納品のときに分ける形があります。
半分ずつでも、3割と7割でもかまいません。

相談だけ、診断だけのように、形が残らないものは前払いにしておくほうが進めやすくなります。

いつまでに払ってもらうかも書いておきます。
「請求書の発行から30日以内」のように、日数で決めます。

途中でやめることになったとき

考えたくないところですが、ここが抜けているといちばん困ります。

相手の都合で止まることがあります。
事業そのものをやめる、担当者が代わる、予算がなくなる。
こちらに落ち度がなくても起きます。

着手してからのキャンセルをどうするか、1行決めておきます。
すでに進んだぶんをもらうのか、着手金は返さないのか。

決めてあれば、そのときに話し合わずに済みます。
止まった時点で条件を決めようとすると、どちらも納得しにくくなります。

やらない作業の線引き

「ついでにこれもお願いできますか」は、必ず出てきます。
小さいことなら受けてもかまいません。

問題になるのは、含まれていないものが積み重なったときです。
写真の加工、原稿を書くこと、印刷物の手配、公開後の更新。

見積りに「含むもの」と「含まないもの」を並べて書いておきます。
含まないものに金額をつけておくと、頼まれたときに答えやすくなります。

断るためではありません。
別料金だと分かっていれば、相手も頼みやすくなります。

口約束で進めない

ここまでの5つを決めても、口で言っただけだと残りません。
人は忘れますし、聞き違いもあります。

難しい契約書を作らなくてかまいません。
見積書に条件を書き添えて、「この内容で進めます」とメールで送る。
相手から「お願いします」の返事をもらう。

これで、やり取りが残ります。
揉めたときに見返せるものがあるだけで、話が早く終わります。

金額の決め方そのものは、自分のサービスに、いくらつけるかに書いています。

受けないという選び方

条件の話をしたときの反応で、分かることがあります。

そんなに細かく決めなくてもいいでしょう、と言われる。
納期だけ先に決められて、こちらの条件は後回しにされる。
金額を言う前から値引きの話が出る。

そういう相手とは、受けたあとも同じことが続きます。
最初に断るほうが、途中でやめることになるより軽く済みます。
軽く済むというのは、ここにかけた時間・作業があるのでそれが短くて済むということです。

最後に

一度決めてしまえば、次からは同じ文を使い回せます。
毎回考えることではありません。

決めておくのは、この5つです。

  1. 納期(作業する期間と、相手の返事を待つ期間を分ける)
  2. 修正の回数と、何を1回と数えるか
  3. 支払いのタイミングと、いつまでに払ってもらうか
  4. 途中でやめることになったときの扱い
  5. 含むものと、含まないもの

1枚にまとめて、見積書に添える形にしておく。
次の問い合わせから、そのまま使えると思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました